フィリピン・ドゥマゲテに留学目的で訪れる日本人家族は多いですが、さまざまな事情で予定通り滞在できずに帰国することもあります。
約7ヶ月滞在したAさん家族。彼らの旅立ちは、ただの「帰国」ではなく、周囲の人々との温かいつながりを感じるものになりました。
Aさん家族は、日本人コミュニティの中心的存在でした。留学生活の合間に、仲間たちと遊びに出かけたり、夜遅くまで語り合ったりと、思い出が尽きない日々。

そんな彼らの門出を祝おうと、日本食居酒屋「ひまわり」に日本人38人が集まり、盛大な送別会を開くことに。まるで大きな家族のような空間でした。


帰国前のアパート引き払いでは、みんなで協力して片付け。持ち帰れない物は、日本人仲間や現地の人たちに寄付することになりました。
Aさんの3人の娘さんが使っていたおもちゃ、文具、衣類、家庭用品――それらは、フィリピンの貧しい地域の子どもたちに届けられることに。
ちょうど遊びに来ていた小学4年生と5年生の男の子も、配布の準備をお手伝い。彼らは、どうすれば文具を平等に分けられるかを考えながら、遊び感覚で楽しく作業を進めていました。

子どもたちの笑顔がつなぐ未来のために実際に現地で配布すると、子どもたちは大喜び! 文具を手にした瞬間、目を輝かせて大興奮する様子が印象的でした。



感動して泣いてしまうおばあちゃん

「本当に必要な人に、必要なものを。」
そんな思いを込めて分けられた寄付品は、Aさん家族の思い出とともに、ドゥマゲテの地に残ることになったのです。
Aさん家族の留学生活は予定より短くなったものの、そこで築いたつながりは、帰国後も続いていくことでしょう。旅立ちの瞬間は少し寂しいけれど、彼らが残した優しさと温かさは、フィリピンの子どもたちや仲間たちの心に生き続けます。
ドゥマゲテ留学は、ただの語学学習だけではなく、人と人とのつながりを深く感じられる貴重な経験。これから留学を考えている人にも、ぜひ知ってほしいエピソードです。