”たすけびと”はH’roDUMAtionとして幼稚園留学生から大学留学生までの日本人学生たちと一緒に、ドゥマゲテでボランティア活動を行っています。
年末が近づくと、この街には他の島々から多くのホームレスの人たちが集まってきます。
その多くは家族単位で、赤ちゃんや小学生、中学生の子どもたちも一緒です。

フィリピンでは、幼稚園の年長クラスから義務教育が始まります。
それでも
・学校に履いていく靴がない
・ノートや文房具が買えない
・通学用のカバンがない
そんな理由で、学校へ通えない子どもたちがたくさんいます。
フィリピンは国民の約78%がローマ・カトリック教徒。
クリスマスは一年で最も大切な行事のひとつです。
「貧しくても、クリスマスはお祝いしたい」
そんな想いを持つ人たちに、少しでも笑顔を届けたい。
その気持ちで、私たちはそれぞれの家庭で食べ物やお菓子、衣類などを用意し、ダウンタウンへ配りに行きました。
彼らには決まった居場所がありません。

夜9時を過ぎてから、バイクで街を回り、探しながらプレゼントを手渡します。
路上の隅で眠る子どもたち。
閉店したお店の前で横になる子どもたち。
長い距離を歩いて物乞いをし、疲れ果てて眠っています。


「こんばんは、メリークリスマス」
そう声をかけると、眠そうな目をこすりながら起き上がり、プレゼントを受け取って満面の笑顔を見せてくれます。
中には「神のご加護がありますように」と声をかけてくれる人もいました。


はじめて参加した、はなちゃん
今回、初めてこの活動に参加したのは、ダンスが大好きな中学生のはなちゃん。
はなちゃんのご家族は、1年間の予定でドゥマゲテに移住し、今年3月に日本へ帰国予定です。
「初めての海外生活、やり残したことはないかな?」
そんな会話の中でボランティア活動を提案すると、ご家族みんなで寄付する物を用意し、夜の街へ一緒に出発しました。

毎回ドネーション活動に参加しているひなたは手作りのハンバーガーを用意。
大学生チームはクリスマスにはみんな喜ぶお菓子を用意。


教科書やニュースでは知っていたかもしれない現実。
でも、目の前で見る現実の重みは、まったく違います。

はなちゃんとじょう君から感想文を頂きました。


はなちゃんの感想は、とてもまっすぐで、飾りがなく、だからこそ強く心に響きました。
「かわいそうだった」で終わらず、
「じゃあ自分にこれから何ができるのか」 を、自分の頭で考えようとしている姿に、大きな希望を感じました。
誰かを助けることは、特別な人にしかできないことではありません。
『自分の持っているものを分ける』こと
『当たり前の日常に感謝する』こと
『自分の好きなこと、得意なことで誰かを笑顔にしよう』とすること
はなちゃんの言葉には、その全部が詰まっていました。
大学生の寛太くんも感想を頂きました。

フィリピンでの生活を通して見えた「現実」が、率直な言葉で綴られていました。
日本では当たり前のように守られている衣食住。
それが当たり前ではない人たちがいるという事実。
『自分一人ではこの問題は解決できないと』理解しながらも、
『それでも、自分たちにできる小さな行動はある』
そう気づけたことが、何よりも大きな学びだったのではないでしょうか。
クリスマスドネーションのような活動が、誰かにとっての“希望”になるかもしれない。
その想像力こそが、世界を少しずつ優しくしていく力なのだと思います。

支援は、与える側の心も変える現実があります。
このクリスマスドネーションは、支援を受け取った人たちだけでなく、参加した私たち自身の心にも、確かに何かを残してくれました。
はなちゃんのこの経験が、これからの人生のどこかで
また誰かの笑顔につながっていくことを、心から願っています。
そして大学生たちも、この夜に見た景色をきっと忘れないでしょう。
今年もまた、ドゥマゲテのクリスマスの夜に、
小さな光を届けに行くことを願っています。








